第19章 Jr.選抜合宿
そして練習が始まり涼子達ボランティアはボールやドリンクを運んだりタオルを洗濯したりと少し忙しくなるのである。
「あっ!裕太君〜!!お疲れ〜!」
裕太「涼子さん!お疲れ様です!……そんなに持って重くないですか?」
涼子はボールの入った籠を2つ担いでいるのだ。
「ん?別に??周助担ぐより軽いし!」
腕力だけはある女なのである。
裕太「………兄貴の事担いだ事あるんスか?」
「前に1度だけね?担いだってか抱えた?んだけどさ。周助って見た目の割に筋肉あるから思ったよりも重いよね〜。」
裕太「(どういう流れでそんな事になったんだろう…。)そうですね。…あっ、今兄貴が打ってるんすよ!見てやってください!」
「私があんま見てると気が散るんじゃない?」
裕太「逆に張り切ると思いますよ?ほら、顔付きが変わった!」
裕太に言われ涼子は不二の顔をよく見てみる。
「……………ごめん、イマイチ違いが分からないわ。」
そして試合を終えると不二は涼子の元へやって来る。
不二「涼子さん!見ててくれたんだね!」
「お疲れ〜……………。」
涼子は不二の顔をジーっと見つめた。
不二「……どうしたの?」
「いや…裕太君が周助の顔付きが変わったとか言うから見てみたんだけど………ダメだー!!いつものニヤニヤ顔と何が違うのか分からない!!」
不二「クスッ……ニヤニヤじゃなくてニコニコしてるんだってば。涼子さんももっと僕の事を分かるようにならないとね?」
「……裕太君に弟子入りした方がいいかしらね?」
不二「それはいい考えだね!」
裕太「いやいや、弟子入りされても教えられる事無いし!!」