第4章 海
『海ィーーーーーーーーー‼︎‼︎』
「すっげーーー‼︎ギャルめっちゃいんじゃん‼︎
傑っ!見ろよアレ‼︎あのオネーサンのビキニ際どくね?」
1人は海に向かって走って行き、また1人は無遠慮な視線で女を物色している。
日傘につばの広い帽子、アームカバーと完璧なまでの日焼け対策をした硝子は、真っ先に海の家を見つけると、
「夏油、あんたがあの2人の面倒を見んだからね?
私は海の家でビール飲んでるから。」
「あぁ。悟から聞いたよ(笑)
そーゆう条件でついて来たんだろ?」
「まあね。
それに最近の周りが面白い事になってるから怖いものみたさってヤツ?」
「ーーー面白い?」
硝子はククッと笑いながら、「いや、何でもない」と首を振ると、1人反対方向に歩いて行った。