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転生しちゃった元鬼殺隊士の救済録

第14章 故郷の滞在日誌





翌日の早朝。私とエースとサボは目覚まし時計が鳴って目覚め、陽が昇るよりも前から早起きすると身支度と家事を始める。なかなか目覚めないルフィはエース達に任せ、怒鳴るように「さっさと起きろ!」と急かす二人の賑やかな声を聞いて私は朝食作りに取り掛かった。そうして調理を始めて数分後、漸く部屋から出てきたエースとサボがルフィを連れ、三人で軽く準備運動をしに出て行く姿を見送った。だから勿論、帰って来た彼らは怪獣が鳴くような音でお腹を空かせまくってて、再び食事は戦場と化した奪い合いに発展したのだった───










まるで激闘と称せるような朝食の後、ドグラやマグラを筆頭に気のいい子分達が「オレらがやるよ」と言ってくれて、おかげで家事をしなくても良くなった。なので遠慮なく彼らに押し付ける事した私は早速エース達を連れ出し、人里やアジトから二山離れた場所まで遠く移動した。この子達の技量次第では被害が出ると危ないので。それに持って来た武器は、いつもの愛刀二振りではなく昔使ってた鉄パイプである


やっぱりコルボ山での修行は懐かしの相棒に限るので、それを片手に真剣な目つきで私を見上げて並び立つ弟達と向き合った。そうして本格的な修行を始めるあたって、一先ずルフィには全集中の呼吸に大事な知識を、サボには次のステップである常中が齎す利点を告げておく。二人はエースに教えた時と同様、目を輝かせて「すげぇすげえ」と気合い充分に笑っていた


二人とも必ずそれを身につけて強くなる、エースに追いついてやる、そんな闘志漲る言葉が聞こえそうなほどに前向きで。そんな何処までも明るい弟達を見ていると、エース以外とは血の繋がりも無いのに不思議とそっくりに見えてきた。正直、ルフィもサボも髪色や笑い方が非常に私達に似て、母の冷静さと父の楽観的な所でさえとっても似ている気がする……。そうは思えど、閑話休題……




「それじゃあルフィもサボも今は、エースと組み手で張り合えるのが目標かな?」

「「目標??」」

「そう。将来なりたい自分をはっきりさせて、出来る事を確実に増やしていくの。ただ闇雲に修行して力をつけるより、目標がある方がやり甲斐があるでしょう?」

ルフィ「んー、そっか!でもオレ、エースだけじゃなくてサボにも、姉ちゃんにも勝てるようになりてぇ!!」
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