第2章 グランドライン入港
「なんだ!いきなり大声出して。」
「お爺さん!!もしかして、クロッカスさんですか???」
「…!知ってるのか」
見たことあるのは手配書じゃない。
海賊王の資料で見た。
この人は海賊王の船員の1人だ。
「…その服。海軍か…」
「はい、元です!あ!あの!!!握手してもらっていいですか??本当はサインが欲しいんですが、今何も持ってなくて。」
クロッカスは不思議そうな顔をしながら手を出してくれた。
はデレデレとした顔をしながら喜びを噛み締めていた。
「はぁ…幸せだ。さすがグランドライン。…は!!!しまった。ナミさんに着替えを貸してもらおうとしてたんだ。
クロッカスさん、ありがとうございました!」
クロッカスと別れメリー号へ飛び乗る。
「!無事だったのか!」
「ルフィ!無事だったよ!ま、海に落ちたって日頃鍛えてるからね!簡単には溺れないよ!(意識とんでたけどね)
あ、ナミさん着替えを貸して欲しいんです。いつまでも海軍の制服じゃあれだし、海に落ちたし。」
出来ればシャワーも浴びたい。
ささっと服を借りてシャワー室も教えてもらい使っていたが、クジラの大きな声があたりに響いた。
とても悲しくて怒ったような声。
慌ててタオルで髪を拭きながら外に出ると、メリー号のメインマストを手にクジラの上を走っているルフィを見つけた。
メインマストってそんな簡単に折れないよね!?
クラクラと自分の兄のとんでもない行動に目眩をおこす。
いやいや、何か理由があるはずとは思うものの船のみんなが驚いているのでやっぱり突拍子もない行動だったのだろう。
そのあと、ルフィはメインマストをクジラの頭に突き刺してケンカを始めるかと思ったが、引き分けで終わらせた。
このクジラはラブーンという名前があり、もう何十年も前にグランドラインを旅立った海賊達を待っていたらしい。
「だから、悲しい気持ちで泣いてたのか…」
それからルフィとラブーンはまた戻ってくるからと新しく約束をした。
ラブーンのおでこには麦わら海賊旗を描かれて消すなよ!と、ルフィは言っていた。
「(突拍子もない事するけど、こういう所が大好きなんだよなぁ)」