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**彩とりどり** 【進撃の巨人・短編】

第6章 モブリット ヤキモチ



「次はお前を呼びに行く 昨日は俺の判断ミスだ… さっきのは…あれじゃ 誤解するよな悪かった」


モブリットはいつものふてぶてしさが消えて 神妙な顔で謝罪するリヴァイを見て目を細めた



「確かに2人とも妙な色気を漂わせてたからね…まさかって一瞬疑ったよ
でもアンナがリヴァイに抱かれたとして その事後を俺に見られたアンナが慌てもせずに『モブリットおはよう』って抱きついてはこないだろうからね だから冷静になれたよ…」

アンナの頭に置いたままのモブリットの手が気持ちいいのか 昨日の疲れが取れてないのかアンナは半目になり眠そうにしている


「おい腹が一杯なって また眠そうになってるぞ」

「本当だね…アンナ 医務室に行こうか」

「おんぶして」

「アンナ副兵士長 ちゃんと歩いて下さい」




モブリットが敬称を付けて呼ぶと アンナは甘える時間が終わった事を察して 少し背筋を伸ばし

「はい」と返事をする


気が付けば10時を過ぎていて 周りの団員達は仕事や訓練 備品の手入れなどをしている時間でもある 昨日遅くまで書類の処理をしていたとはいえ リヴァイもそろそろ仕事をしないといけない

だいたいモブリットがリヴァイの執務室に来たのも仕事をもって来たからだった


2人分のトレーを重ねてモブリットは立ち上がる と アンナも兵長モードの顔になる

「医務室に行く前に着替えるから 先に部屋に戻るよ」

アンナはドアを開ける前に振り返り リヴァイに

「昨日はありがとう」と言って出て行った


モブリットは自分とアンナの飲んだティーカップに手を伸ばす

「カップは置いたままでいい これくらいの片付けは俺がする
早く行ってやれ たぶんドアの外で待ってんだろ」

最後の一口を飲んだリヴァイはモブリットとアンナのティーカップを重ねる


「紅茶ごちそうさまでした」

頭を下げたモブリットは副隊長の顔に戻っていて 書類の説明と昼までにリヴァイとエルヴィンの署名がいる事を伝えて部屋を出た




リヴァイの言っていた通りアンナは壁に寄りかかりモブリットを待っていて


「話がしたい」と言うアンナにモブリットはうなずき朝食のトレーを持ったままアンナの部屋に向かった



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