第3章 death デス
『惣右介…』
「久しぶり霉李」
惣右介は五番隊隊長の優しい微笑みじゃない、初めて会った時のような穏やかな微笑みを浮かべて私にそう言った
『うん』
私は太陽を見るように眉をひそめ返事した
惣右介は四楓院と砕蜂に挟まれ身動きのとれない状態だった
早く離れた方がいいのにね
皆、口々に終わりだ、なんて言って
『行っちゃうの』
私を置いて。
惣右介が望むなら、惣右介にとって有利なら、私は置いていかれてもいいよ。
泣きそうな顔なんて、してない。
「ああ、…時間だ」
惣右介が呟くと瞬時に四楓院が砕蜂に離れろと叫んだ
瞬間空から落ちる光が惣右介たちを連れて行く
地に堕ちた、なんて、誰が誰に言ってるの
最初から誰も天に立ってなどいない のに
「最初から誰も天に立ってなどいない」
『さよなら 惣右介』
今しばらくの間
お別れを