第1章 はじめての出会い
初めて彼と出会ったのは、確か5歳の時だった。
白く透き通るような髪に、青く輝くその瞳を見て幼いながらにまるで妖精みたいだと…そう思ったのを今でも覚えている。
五条家と古くから付き合いのある我が家系椿家。その子供であった私と五条家次期当主である彼は度々会うことも多く、幼なじみと呼ばれるようになるのはもはや必然的だった。
小さい頃からの付き合いだからか、お互い裏表のない関係性でいられたし仲の良さは両親も公認だった。
呪術高専に上がり、今までバラバラだった中学から同じ高校になり彼と共にする時間はさらに増えた。
出会った頃はまるで妖精のように可愛らしかった男の子は、いつの間にかヤンチャで口の悪い青年へと成長を遂げたが、それでも私達は仲の良い幼なじみのままでいられた。今どき異性の幼なじみでここまでずっと仲良しで居られるのも珍しいと思ったほどだ。
高専を卒業し数年呪術師として任務についた後、私と彼は高専の教師となった。
彼の目指す夢の手助けをしたいと、そう思ったからだ。
私達はこうしてずっと仲良しな幼なじみだった。
一緒にご飯を食べることもあったし、お互いの家を行き来することもあった、その時うっかり寝ちゃって泊まることもあったし、時々喧嘩をすることもあった。
そんなふうにして、私達は呪術界の人間ならば誰もが知る仲良しな友人であり同期であり幼なじみだったのだ。
そう、あの日私と彼があの場で顔を合わせるまでは……