• テキストサイズ

sunflower

第6章 米花町


翌朝。降谷の部屋からする目覚まし時計の音で目が覚めた。時刻はまだ午前4時だ。しかし少しでも降谷との時間を過ごしたいカホは重い瞼をあげ朝食の準備に取りかかった。
「おはようございます降谷さん」
寝癖がつきまだ目もろくに開いていないカホが台所に立っていた。自分のためにわざわざ生活ペースを合わせてくれているんだなと思うよ愛しい気持ちになった。
「まだ寝ててもよかったのに...」
「いえ、私が起きたかっただけですから」
ふにゃとした笑みを降谷に向けた。
頬が緩みそうになったが気を引き締めた
「今日出かけてもいいですか?米花町のことまだよく知らないし..」
「ああ構わないさだかここら辺は物騒な事件が多いから何かあったら連絡してくれ」
「はい」
そんな優しさにも心躍らせるカホであった。カホは降谷を送り出し自分も出かけた

カホはまた土地勘のない米花町へと足をむけていた。
子供たちの賑やかな声がしてきた。すると突然
「あっ!危ない!!」
「え?」
声と同時に目の前にサッカーボールが飛んできてカホの身体に直撃した。
「いったぁい、、」
「もう!元太くんがサッカーボールあんなに蹴るから!当たってしまったじゃないですか!」
「もう!元太くんたら!」
「あなたたち。相手を責める前にまず怪我人最優先なんじゃない?」
「お姉さん大丈夫?怪我はない?」
そんな会話を遮るように眼鏡をかけた少年が来てくれた。
「大丈夫よ、あっいつぅ、」
立ちあがろうとすると膝が擦りむいているのがわかった。
「あ!お姉さん怪我してる!」
カチューシャをした女の子もこちらに来てくれた。それを心配してか他の子供たちも集まってきた。
「これくらい大丈夫よ。心配してくれてありがとう。でももうサッカーボールは人をいないことを確認してから使おうね」
優しい微笑みを子供達に浮かべた。そのやさしく美しい笑みに子供たちまでもが魅了された。 
「それじゃあバイバイ」
「待って」
離れようとしたら茶髪のウェーブがかった髪の女の子に呼び止められた。
「その傷そのままにしておくと炎症を起こしてもっとひどくなるわよ。」
「そうですよ!そうだ!博士の家に行って治療してもらいましょう!」
「そうだね!行こうお姉さん!」
子供たちはカホの手を引きぐんぐんと進んでいった。
「おい!お前ら、たくっ」
「まあいいんじゃない?こっちにほとんど非があるし」
/ 33ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp