第3章 どっちがいい？

「ひぅう………っ、ぁああああ！！」


やば。
挿入れただけでなか、あっつ。
生き物みたいにうねって、なかが、吸い付く。



「尊、力抜いて………っ」
「むり………っ、これ、おっき…！！きゃぁああ！！」


だから。
ほんと煽んな。
尊のなか、ギツギツでほんとやばいんだって。
なのに勝手に意思もつし。
余計熱くて。
なか、狭くて。
痛い。
あーもう。


「尊。こっち」


手のひらで誘導して、振り向いた尊の唇を奪う。
唇を舐めて、噛んで。
少しだけ開いた口の中、そっと舌を入れれば。
尊の舌も熱い。


「〜〜〜狼、息………っ、できな………」


逃げようとする尊の顎を掴んで唇を深く、押し付けた。
わざとらしくくちゅくちゅと舌で吸い付けば、なかが、ぎゅうっと締まる。
ビクビクうねって、奥へ奥へと、誘導されてるみたいだ。


「…………好き？キス」


唇を舐めて。
耳へと、吐息ごと舌を這わせた。


「………ろっ、お、だから、だも………っ、好き」


ゾク…………っ


完全に、スイッチ入った表情（かお）。
気持ち良さそうに擦り寄ってくる尊に、生唾が喉を知らずに鳴らす。


「俺が？気持ちいいのが？」
「ん…………どっちも」


後ろから指を伸ばして尊の唇をぷにぷにと触れていれば。
そのまま俺の指ごとあったかい尊の、口の中。


「…………っ」


「狼………、好き」


無自覚で煽んの、ほんと最悪。
蕩けた表情も。
自分からゆっくり腰振って快感追うその仕草も。
ほんとにどうしようもなく可愛くて。
今ここにユーリがいない、優越感。
こんなかわいい尊を独り占めできる、陶酔感。



「尊」
「ん…………っ、みみ、や………っ」
「うん、弱いの知ってる。尊、もっと気持ちいいの、する？」


少しだけ振り向いて。
尊の期待と不安の入り混じった瞳と、視線が絡む。


「…………っと、暴れんなよ尊」


目を細めて微笑んで。
足を跨ぐように、さらに尊の両足を開かせた。