第13章 Dawn1１.芸術と約束-憧憬-

泥｢旦那ぁ！戻ったぞ、うん｣


しかし、返事はない。


泥(おかしいな、うん。オイラが遅すぎてどっか行っちゃったのかな…)



ドクン…

ドクンーー…



またデイダラの左胸が騒がしくなっていく。

それに比例し、心配と不安、焦燥という感情の波が一気に押し寄せる。

しかし、そんな気持ちを掻き消すように、デイダラは頭を横に何度も振った。


サソリを必死に探すデイダラ。

すると、すぐにあの赤毛が岩影から覗いているのが見えた。


泥(良かった！旦那まだ待ったんだな、うん｣


デイダラははやる気持ちと思わず溢れる笑みを抑え、急いでサソリの方へ駆け寄った。



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