【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第26章 Dawn21.師匠と弟子
その場に、兄妹二人だけが残る。
ペインが妹の方を向くと、リンは目元を押さえながら何かを我慢しているようだった。
痛「さっきからどうかしたか?」
鈴「ううん。何でもない…」
しかし、リンは時折目を擦りながらあからさまに目を気にしている。
痛「目が痛むのか?」
鈴「うーん…。前から輪廻眼使うとなんとなく頭痛くて…。うまく輪廻眼にならないような気がするんだけど…。でも気のせいかも」
リンはペインを安心させようとにこりと笑ってごまかす。
痛「見せてみろ」
ペインがリンの瞳を覗き込む。
リンもじっとそんな兄を見つめる。
痛「俺が見る分には何ともなさそうだが…瞳力の使い過ぎだな。後で小南に診てもらえ」
鈴「うん…」
リンはなんだか嬉しそうに柔らかく兄に微笑んだ。
痛「どうかしたか?」
ペインも先程の戦闘とはまるで別人かのように優しい顔になってしまう。
リンはそんな兄の優しい顔を見れば、ここがこの世で一番安心できる場所なんだと、幼い頃からいつもそう思っていた。
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