• テキストサイズ

自由の翼を掴む話・2【進撃の巨人】

第53章 花言葉




それからしばらく花壇の周りを歩いていると、
雨雲が目立ち始める。


エルヴィンは今にも
泣きだしそうな空を見上げると、

「降り出しそうだな。
雨宿りできそうな場所を探すか。」

そう言ってエマの手を引き、
少し早足で歩き出した。







案の定、雨は降り出し、遠くでは雷鳴が轟く。



「……なんかこの感じ、懐かしいですね。」

「そうだな。
君と初めてデートをした時も
急に雨が降り出して、初めて一晩を共にした。」

エルヴィンはエマの顔を覗き込む。


「その言い方は、どうかと思いますが……」


“一晩を共にした”

という言葉を気に掛けるエマに

「あの時は君と初めてキスをした
記念すべき日だったからな。」

と、エルヴィンはそう言って少し笑うが

「……だがあの時は、
私が相当君に甘えていたからな。
君には悪いことをした。」

と、少し表情を曇らせた。

/ 613ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp