第5章 小さな命
え。うそ…
「ふえええ〜ふえええん」
思わず神主さんの頭と陣弥の頭を守った
『爆弾か!!!』
「な、なぜ急に…あ、入口が…!!」
私らを狙った犯行か、ただの偶然か…
プルルルルル プルルルルル
繋がらないか…そりゃ今日たくさんお客さん来てたもんな…
火が回ってきそう…どうしよう…陣弥と神主さんだけでも守んないと…
『神主さん、どこか道とかありますか?』
「あ、あ、あの床道から外に出る隠し通路があります…」
『そこから出れますか?陣弥連れて。』
「さくらさん何嘘を言いますか!!あなたのご両親にさくらさんを頼むと言われてるんです!!あなたを置いて逃げるわけには…!!」
『本気です。私は警察官です。自分の命より、国民の命の方が大事です。私が守らなきゃいけないのは私自身でもない、あなたたちなんです。お願いです。ちゃんと生きて帰ります。早くしないと陣弥が死んでしまいます。この煙の量だと助からないかもしれないんです。1人の子の母親として、警察官として貴方達を守らせてください。』
「しかし…」
『大丈夫!もうすぐしたらきっと夫が助けに来てくれます。それに…さっきの爆発でもう一つ爆弾が露わになってるんです。いつ爆発するかわからない。死にたくないなら早く生きなさい!!!』
「わかりました。この子は私の命に替えても守ります。」
『よろしくお願いします。』