第4章 不思議な石
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(ずっと、待っていたんだ)
にゃ?
(本当は、僕が兄弟に囲まれて、彼らに愛されて暮らしている筈だったんだ)
また、夢にゃ?
(こんなの、不公平だ)
さとし、くん?
(ねぇ、君も、そう思うだろう?)
どうしたの?さとしくん…なんだか怖いにゃ…
(僕を、可哀想だって、思うだろう?)
可哀想にゃ?…死んじゃったから?
(………)
さとにゃんは、夢を見ていたにゃ
何時の、起きるとすっかり忘れてしまう夢
でも、今日のさとしくんの様子は、なんだかちょっとおかしかったのにゃ
すっぽり被ったフードからは、お顔が全然見えにゃくて
真っ赤にゃお口だけが覗いてたにゃ
しばらく黙っていたさとしくんが、赤いお口の端っこをにぃって上げると
聞いた事にゃいような低い声を出した
(だから、早く頂戴よ………
…………その、体を)
「Σふぎゃーーーーっ!!!」
「Σどぉわぁーーーーっ!!!!」
怖いぃーっ!
怖いにゃぁーーっ!!
さとしくんが怖いにゃぁーーーっ!!!
さとにゃんは怖い夢を見て飛び起きた
つい大きな声で鳴いてしみゃって、それを耳元で聞いたしょーくんが一緒になって飛び起きたにゃ
「どどどど…どうしたのさとしくん?!」
「……にゃん?」
……あり?
にゃんだっけ?
「…どうしたの?」
「…にゃ〜?」
おかしいのにゃ
今さっきまで覚えてにょに…忘れちったにゃ
「にゃぅう〜」
「おかしなさとしくん(笑)」
む、しょーくんに言われたくにゃいのにゃ!
いつもおかしいくせに!!(怒)
—ガブッ
「Σぃいっってぇえーーーっ!!」
「にゃー」
しょんにゃに痛くにゃいハズにゃ!
ちょっと本気気味の甘噛みにゃ!!(←ちょっと本気なんじゃん)
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