第27章 残穢
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「申し訳ございません…」
暗くなった高専の校舎内で、伊地知が汗を垂らしながら頭を下げる。
「何者かが私の帳の上から二重に帳を下ろしていました…」
薄暗い校舎の廊下では、ただ伊地知の話す声だけが静かに響く。
「加えて予定にない準一級レベルの呪いの発生、全ては私の不徳致すところ…なんなりと処分を」
「いやいい、相手が悪すぎた」
僕は腕を組みながら窓辺へ寄りかかると、いつもよりも低い声を出した。
「と申しますと…犯人に心当たりが?」
「……………」
心当たり…ね…