第14章 帰国
ーーーーーー8年後、2016年
「うわぁ〜日本だ!」
あの日の高専卒業式以来、数年ぶりに日本に帰国した私。
高校卒業が18歳で、今は26歳だから…8年ぶり!?
自分で考えてその年月の早さに驚く。
我ながら結局一回も日本に帰ってこなかったなんて凄いな…
まぁ忙しかったっていうのもあるんだけど…
これからはずっと日本かぁ、やっぱり日本が一番だなぁ。
「えっと…硝子はどこだろぉ」
飛行機を降り荷物を受け取ったところで、辺りをキョロキョロと見渡す。
今日は、私があまりの久々の日本帰国で心配した硝子が迎えに来てくれる事になっている。
そこへ、一部人だかりが出来ているのを見つける。
何だろう?と思いながら横目で見て通り過ぎようとした時だった。
透き通るとうな白髪の髪に、スラリとした長身。
その目元に付けられたサングラスは、私の知っているモノとは形が違う。
だけど、あのイヤでも目立つ見た目。
無駄にキラキラとした容姿。
そしてやたら女の子達に囲まれているあの姿は…
「……悟?」
どう考えても私の知る、五条悟だった。