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【呪術廻戦】獄門疆から君のもとへ〜五条悟〜

第13章 ハロウィンの花嫁


 *

 買い物を終えて玄関の前まで辿り着いた。

 食材とハロウィンの飾り付けが入った手荷物の重さにふぅーっと息をつき、ドア穴に鍵を入れる。

 解錠した音がカチャリと響いたと思ったら、扉がすうっと開いた。

「トリック・オア・トリート!」

「きゃぁあ!」
 
 いきなり出てきたマント姿の怪しげな男に絶叫し、反射的に後ろに大きくのけぞった。

 魔法使いみたいな黒のとんがり帽子にアイマスク。不審者だと身構え、急所を蹴り飛ばす寸前だったけど、それは悟だった。

 怖すぎるって。心臓に悪いじゃないか! 

「もぅ……びっくりさせないで。来るの予定より早くない?」

「君を驚かせたくてね。大成功!」

 満足げに親指を立てる。子供みたいな所がある悟にやれやれと思いながら玄関の中に入る。

 上機嫌で「お土産ね」って手渡されたのはカボチャの形をしたアイスバケツだった。それと大きな紙袋。

「この紙袋は何?」

「ハロウィンのコスチューム。するでしょ、仮装!」

「あぁ、うん」


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