第25章 きゃんでぃ ◆夢女
「俺は弱いんだ」
「ロナルドさん···?」
そう掴まれたまま私は帰路を諦め事務所に戻った。
すたすた
「··悪かったな」
「これは初めてのワガママなんですから、気にしないでください。帰り道は分かったので」
「··俺がいない間に帰るのか?」
「ちゃんと挨拶するって言いましたよ?そうしないとロナルドさん泣くじゃないですか」
「まだ、いてくれ」
にこっ
「まだいますよ」
ぐいっ
ぎゅっ
「嬉しい」
「?!///」
✿✿✿
ガチャ
「引き続き予備室使ってくれ」
「分かりました(殺風景だよな···。確かロナルドさんに恋人がいるのは知ってるから余計な事はしたくないけど···せめて花は置きたいな。造花もいいわね!)」
「····」