第3章 どうしたらいいんですか
フランスパンを食べ終えて色々と我に返った私はクローゼットの中に無造作に投げ捨ててあったスウェットを身に着けた。嗅いでみたらいい匂いがしたから多分洗濯済み(だと思いたい)。鎖のせいで普通にはけず、足と鎖の間に無理やり通したら、ちょっと痛かった。
ん?下着?そんなもんはいてn
*
逃亡のため、まず窓や扉、換気扇など、ありとあらゆる外へ通じる場所を探した。
え…なんもないやん。いやあるんだけど。あるんだけど…
窓は何やら頑丈な鍵が取り付けられており、椅子をたたきつけたりしてみたがびくともしなかった。玄関の扉までは手が届かず。換気扇は普通に狭すぎて無理だった。
それよりもまず、鎖がうっとおしくて仕方がない。動くたびにジャラジャラジャラジャラやかましいし、めっちゃ暴れたから足ちょっと腫れてきたし…。
邪魔すぎるので作戦変更。まず鎖を外そう。
椅子で殴ってみたり、ベッドの足を全力で引っ張ってみたりしたが、これが硬い硬い。
ンなモンはずれるわけねぇだろおおがよおおおおお
そんな調子()で試行錯誤を繰り返す。
何をしても外れなくて、疲れ果ててしまい、床に座り込んだ。
どーしよー…このまま死ぬのかな…もーさいあく、イケメンにちゅーされたのを冥途の土産に自殺するしかないのか…もうしんでしまうならあのくっそうぜぇ上司に一発かましてから死にたかったな…
ちょっとまって…
ヤバい…
ホントニヤバイ…
と い れ い き た い
どうしようどうしようどうしようどうしよう
あいつが来る前からトイレ我慢してたからかな、やばい、今回はやばい、ほんとにヤバイ。洗面器はさっき窓にぶつけまくって真っ二つに割れちゃったし、鎖はトイレまで届かないし、え、え
もれる
もれる
もれる
もれる
だ、だれかたすけてぇぇぇぇぇぇぇ…!!!!!!!!