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【進撃の巨人】月と青い鳥

第5章 風が変わる



芝生が青々としてその中に白い石畳の散歩道がある その先には噴水があって綺麗な水が流れて 陽の光を反射した水飛沫がキラキラと舞っていた

日陰を作る為か所々に木もあって親子連れがその下で遊んでいる


私達の見張り以外の他の団員は噴水から馬に飲ませる水をバケツに汲んでいた



「外は気持ちいいな」


「こんな状況じゃなかったらピクニックしたいくらいだよ」


「ピクニック?」


「景色のいい所に行って 外で美味しい空気をたくさん吸って景色を見て幸せを感じながら弁当を食べる遊び…かな」


「空気が美味しいってのは分かるな… いい気分だ」


リヴァイが優しく笑った

ずっと地下街を出てからはピリピリと肌に伝わるくらいリヴァイは気を張っている だから少しだけ優しく笑ったリヴァイを可愛く感じた だからリヴァイの頭に口付けを落とす


「同じ気持ちでうれしい」


リヴァイが握った手を強く引くから彼の方へと体が傾く リヴァイの唇が耳に当たったのと同時にささやかれた

「エルヴィンに気を付けろ」


リヴァイの低いささやき声が私の鼓膜を震わせると少し浮かれていた心は落ち着いたけど

リヴァイの唇が触れている耳は熱くなり鼓動が早くなった

耳の上の軟骨をカリッと噛まれて甘い痛みが走る


「この耳の痛みを忘れるなよ」

脳髄までしびれるような甘い痛みと感触に私の顔と首は真っ赤に染まった





「おい 時間だ」

ミケさんが声をかけてきて馬車へと戻る


「カナコ 君はこっちだ」

振り向くとそこには王子様がいた

金髪 碧眼 で凛々しいイケメン顔 馬に乗ってる姿勢もだけどバランスのいい体格も綺麗だし しかも乗っているのは白馬だ!


もう1度言いたい白馬の王子様は壁内に本当にいた!


調査兵団のマントをミケさんから被せられる 馬の左側の鐙(あぶみ)に足をかけて地面蹴り 鞍を掴むと エルヴィンさんがその手を取り体を上に引き上げでくれた


ミケさんを見るとマントをしてない


「ミケさんありがとう お借りします」


「ミケでいい 日光は長く当たると日焼けするからな」


地下街育ちだと思われてるのか…だから日焼けを知らないと思って被せてくれたんだ

ミケさん無表情だし いきなり乱暴な扱いされたけど…本当はいい人かもと単純な私は思った


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