第3章 二択クイズ×同行
船がドーレに到着し私達3人はザバン市に向かう乗り物を探すために港で情報収集することになった。ゴンは未だに船長と話し込んでいる。
「おそらく、彼らのほとんどが私達と同じ目的なのだな」
とクラピカが他の観光客をみてそう言葉を発した。私はきょろきょろ辺りを見渡して、近くの市場にあった果物ナイフとかわいらしい薔薇のヘアゴムにしばらく目をとめた。
「ここドーレに来るまでにも、審査は始まっていたし、うかつな情報も罠である可能性がおおそうよね」
「そういってもなぁ、ザバン市に行くにはあのバスに乗り込むくれえしか手掛かりがねェ…と、おっさんこれいくら?」
レオリオは私の眺めていたヘアゴムの値段を聞く。市場のおじさんからレオリオはなんといちゃもんつけて半額の値でその品を買った。
「ほれ、あんたの綺麗な髪につけときな」
「…レオリオ、何故私にこれを」
私は受け取ったヘアゴムとレオリオを見比べた。
「お前が欲しそうに見てたからついでもあって買っただけさ」
「ありが…とう。レオリオ!あなた中々いい人ね」
「やめろい、照れるぜ」
へんてこな顔でレオリオは頬をかいた。私は自身の髪をその場でくくってみせた。クラピカがその一連を見てから、無言のまま隣の店主に聞き込みを始める。
「どうだった、クラピカ」
と話し終わりにレオリオがクラピカのもとに駆け寄る
「やはり、ザバン市に行くにはバスしかないと言われた」
「こっちも同じだ」
「どうやら、他のルートがあるはずなんだろうが…浮ついた会話をして恋仲同士に案内されるような正規のルートしか知らないようだ」
私達にとげとげした言葉をクラピカは投げかける。
「…クラピカ お前 やきもきしたならそう言えよ」
「やきもち…何の話だ。私は情報収集は真面目に行うべきだと…」
「どう見たって、イリスとオレにやきもち焼いてるようにしかみえねえけど」
クラピカは自分の胸に手を当てて、難解な問題にぶち当たっているかのように眉間にしわを寄せ考え込んでいる。レオリオはまいっかと大雑把に話を切り上げ、他の露店へとかけて行った。