第7章 驚愕*
side.五条悟
「名前ってキス魔だったっけ?」
「違うけど、したいからしてるだけ」
「そう」
それ煽ってるようにしか思えないんだけど。
もう一回ってオネダリしてるわけ?
「あ。でも悟さんは吸血鬼なの?」
「違うから」
「もし、そうでも好きだよ」
額と額をくつっつけて、ふにゃりと笑う名前。
そうだね。
僕だって君が精霊でも愛したんだ。
僕が吸血鬼でも当然愛してくれるよね?
「あ!そういえば、指の傷は?」
「ああ。あれ?えっ?」
「えっ?」
2人で指を見て驚愕する。
傷がなくなっていたからだ。
「名前。ここ傷あったよね?」
「うん…あった…」
「今までこういう事あった?」
「えっ!?ないよ!っていうか何で!?私の身体どうなってんの!?」
うーん。
こういうのは僕の専門外なんだよね。
「とりあえず、次の休みの日に僕の知り合いに見て貰おう」
僕の花嫁になる子は、いつでも僕の斜め上をいく。
ほんと飽きないよ。