第25章 休暇1日目
side.五条悟
翌日。
僕は名前を車に乗せて都心へ向かった。
7泊8日の旅。
運転中もデートの内だと思ってたけど。
名前は酷くお疲れのようで。
助手席でグーグー寝ている。
高専から1時間弱。
パレスホテルに着いた。
「名前ー。着いたよー。名前ー」
「………ん…着いたの?」
「うん」
「うわぁ…すごいね」
「うん♡」
「ここに1週間滞在するの!?」
「ここは3泊だけ♡あとの3泊は他♡」
「そっか…」
子供が出来て、自分が仕事を辞めてから。
贅沢を好まなくなった名前。
だからこの1週間は、ご褒美をあげたい。
「さあ。僕がチェックインいておくから、名前は先ずビューティーサロンに行っておいで」
「ええ!?」
「何?サロン嫌?」
「嫌とかじゃなくて…初めてで」
そうか。
緊張してるんだ。
確かに敷居高いよね。
「いいかい?今から君はお姫様だ。大丈夫。結婚式の時とそう変わらないよ」
そう言い聞かせて、背中を押した。