• テキストサイズ

今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第15章 青の日々 (及川徹)




『んーひぃ』

「んーひーの?可愛いねぇ。可愛すぎるよリスみたい。いっそ牛乳パンになりたいくらい。」

「きめぇ」

「岩ちゃん言い方!」

牛乳パンを頬張ったちゃんが目を輝かせてもぐもぐしている。非常に可愛い。もはやこんなに美味しそうに食べられてる牛乳パンが羨ましい。

「ちゃん口に白いのついてるよ」

ちゃんの顎をすくいあげてグッと顔を近づけるまっつん。

『クリームかな』

「あれ、もしかして俺誘われてる?」

「ちょっとねぇまっつん!?ちゃんに変なこと言うのやめてよね!!?ちゃんもなんでそんな冷静なのかな??」

『だって松川くんは教えてくれただけだよ。』

「そうよ及川く〜ん!なにえっちなこと考えてるのかしら!やらしーわねぇ??」

「っんもう!!俺が悪いの!?」

『あ』

「どうしたの?」

『休み時間に先輩来るんだった忘れてた。私先に教室戻るね。』

お弁当を片して口には牛乳パンをくわえたまま空き教室を出ていってしまう。

「なんか用事あんのか?」

「昨日告白してきてフッた!相手とのお約束〜」

「振ったとこやけに強調するじゃん笑 」

「相手誰だか知ってんの及川」

「バスケ部のキャプテン。3年生。」

「え、あのイケメン?及川やばいじゃん」

「どっちかというと岩泉系だよな、男らしいというかそっち系」

「あ?俺?」

「俺が女子だったら岩泉に抱かれたーい♡」

「きめぇこと言ってんな松川」

あーやっぱ気になる!もっかい口説かれてたらどうしよう!?悔しいけど男の俺からみたってあの先輩はかっこいい。まっつんが言うように見た目は岩ちゃんみたいな男らしさがある。男が惚れる男みたいな?まあ爽やかさは及川さんの圧勝だけどね!?

「あれ、及川どうしたん?まさか追いかけんの」

「だって俺のちゃんが他の男と約束とかやっぱじっとしてられない!!」

「お前のじゃねえだろクソ川」

「はい、岩ちゃんそんな事言わない!」

「事実だボケ」

バタバタと片し始めた俺を見て引き気味に目を見開くマッキー。ちゃんと同様牛乳パンをくわえたまま俺も空き教室をあとにした。
/ 866ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp