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今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第15章 青の日々 (及川徹)



それから付かず離れずの距離のまま俺たちは北川第一を卒業して青城に入学した。

「うそ、俺たち3人クラス一緒じゃん!」

大きく張り出されたクラスの割り振り表。その前で立ち止まって自分のクラスを確認する。岩泉も及川も名前順早いから同じクラスだとめっちゃ見つけやすい!そのまま流れるようにちゃんの名前を探すと3人揃って同じクラスだった。

「そうだな」

『やったね岩泉』

「っねえ!?冷たくない!?ていうかちゃんなんで岩ちゃんだけなの!俺も一緒だってばあ!」

『やったね及川』

「棒読み!!」

相変わらずの塩対応。紅くなってたのはやっぱり俺の見間違えだったのかもしれないと最近は思ってる。

「え、あの子可愛い…何組だろ」

「あの子北一の可愛い子じゃない?顔ちっちゃ。」

「北一の及川くんだかっこいい…っ」

「及川くん何組だろ〜っ」

コソコソと聞こえる声に俺も彼女も知らんぷり。高校生にもなるとこういうのに少しは慣れてくる。俺は試合会場でかなり声掛けられたりしてたし、それを観に来てくれてた彼女も他校の男バレからめちゃくちゃ声掛けられてた。ぜーんぶ追い払ってやったけどねーだ!!

『教室行こ』

「うんっ」

座席は来た人から詰めて座るようにと黒板に指示があった。

3人横並びにちゃんを挟んで座った。

「座席このままだったりするかな?」

「名前順じゃねえの」

『なら最初から名前順にするんじゃない?』

「じゃあこのままかな?」

『かも?しれないね』

「このままがいいなあ!そしたらちゃんと隣りだもんね!」

『そうだねえ』

しばらくしてやってきた俺たちの担任になる先生から席はこのままだと告げられる。机の前部分に名前を書いた紙を貼ってしばらく過ごすんだってさ。

「隣だね♡」

『嬉しそうで何よりです』

こちらを見向きはしないものの唇の端を少し上げる彼女にきゅうっと心臓を掴まれる。
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