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今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第14章 初恋の君と (角名倫太郎)



「自分らほんま仲ええなぁ」

微笑ましそうに俺らを見つめる北さんは今までにないくらい優しい顔をしてる。あの北さんも女の子がいると少しは和んだりするのかな。

「ちゃんの頑張りが北さんに認められて俺らもめっちゃ嬉しいんです!せやから記念に写真撮っとかな思って!」

「ほんまは今まで来てくれた子らとはちゃうなぁてすぐ気づいててんけどな。皆本気でバレーしとるから…試すようなことしてすまんかったわ。堪忍な。」

『ちゃんと分かってます。大丈夫です。皆さんのこと精一杯フォローできるように動くので改めてよろしくお願いします!』

「さんが来てくれてよかったわ。一緒に頑張ろな。」

『はいっ』

やっぱり俺らに向ける顔よりも優しい顔してる。やっとできたマネージャー。しかも後輩の女の子だからなんだろうけどちゃんのことになると過剰に反応しちゃう。

「ほなまた明日な」

彼女の頭を優しくポン、と撫でて北さんたちは帰って行った。先輩っていいな。こういうとき頭を撫でても不自然じゃないし。

「北さんに認められるってほんますごいことやで」

『そうなんだ…っ尚更嬉しいなあ』

「ちゃんだもん。認められて当然でしょ。これからよろしくね。」

『うん、またお世話になります角名くん』

「お世話になるのは俺らの方だけどね」

『全力でサポートさせてね』

誰よりも周りを見ているし、自分より他人を優先する心優しい彼女。マネージャーって今まで何人か来た色ぼけのヤツらを除くとちゃん以外知らないから他の誰かなんて考えられない。

今の俺があるのは彼女のおかげだと言ってもまじで過言じゃないと思うんだよね。中学のときだってちゃんにかっこいいとこ見せたくて頑張ってたとこあるし。

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