第5章 王様ゲーム (東京卍會)
「皆でよってたかってちゃんに迫らないの!震えてるじゃん!泣きそうじゃん!
大丈夫?ちゃん。」
『…っ八戒くん…?』
スっと立ち上がった八戒くんがカズくんに跨っている私をひょい、と抱きあげて頭を撫でる。大きくて優しい手。
「童貞八戒くんには分かんねぇかー?」
「一虎くんうっせえ!言わなくていいだろ!」
「が俺に跨って震えてんのも涙目なのも全部気持ちいからだぜ?イイトコに当たって俺が欲しくて堪んねえんだよな?」
『…そんなこと、ない…っ』
うそ。そんなことある。
ただでさえお酒で熱くなっていたカラダを隆くんと千冬くんに気持ちよくされて体温が下がらない。そこにカズくんが刺激を与え続けるから…正直もうシてほしくて堪らない。
「ちゃん…?」
『ん…八戒くん。シ…たいのっ。』
もうだめ。我慢できないの。
皆がいる前で恥ずかしいことを言ってるのはわかってる。だけどずっと焦らされているカラダとお酒でまわらなくなった頭は快楽を求めることしか考えさせてくれない。
「え?ちゃ…ん?」
『八戒くんのハジメテちょうだい…?』
「なに言って…んっ!」
私を横抱きにしている八戒くんの首に腕を巻き付けて顔を引き寄せる。さっきしたゲームのときとは違う深くて食べるみたいなキス。八戒くんの戸惑いが唇から、私を抱く腕から、心音から…手に取るように伝わってくる。初々しくて可愛いから意地悪したくなってしまう。
『全部私のせいにしてイイよ…ね?
私は全部お酒のせいにするから…シよ?』
息継ぎをするタイミングで耳元に唇を寄せて囁くように誘う。こんな大胆な私は私じゃないみたいで自分でも新鮮。いつもは私がされてばかりだもの。たまには私からもシてみたかったんだよ。
「ま…って心の準備が…あっ」
力の抜けた八戒くんがベッドにトサっと横たわる。その上に跨る私をアワアワとした表情をしながら動けずにいる八戒くんが可愛い。
『…いい?』
「ダメなわけない…けど俺ほんとに初めて…んっ」
『んは…おっきくなってる。』
主張し始めていた八戒くんのソコに手をかける。
どこに触れても恥ずかしそうな反応をみせるから
私もつい大胆になってしまう。