第31章 番外編 黒尾end
首元に顔を埋めていたクロが顔を上げ、コツンとおでこをくっつけた。
黒尾「改めて言わせて?」
「・・ん?」
黒尾「大事にする、優しくするから…。ともみの初めて、俺にちょーだい?」
「ふふっ、そんなの"ハイ"に決まってる。」
クロの目が嬉しそうに細められ、チュッと軽いキスが落とされると、2人の間は甘い空気でいっぱいになる。
黒尾「あとさ、もう一個お願いがあるんだケド?」
「ふふっ、なーに?」
子供みたいなおねだりの仕方が可愛いくて、クスッと頬を緩めると、
黒尾「俺と結婚してください。」
「・・・け、、えっ?」
黒尾「そこも"ハイ"に決まってるんじゃないの(笑)?」
突然のプロポーズに頭が真っ白になった。
パクパクと口を開ける私を見てクロはクスクスと笑ってる。
「け、、結婚?これって、、プロポーズってやつだよね…?」
黒尾「そうだね。俺の構想では1年ぐらい付き合って同棲して、記念
日に洒落たレストランでディナーした後、夜景見ながらプロポーズ、って感じで未来予想図を描いてたんだケド。
そんなの全部かっ飛ばして、1日でも早くともみと結婚したい。」
クロの真っ直ぐな目が私の胸を射抜いた。
嬉しくて、、視界がぼやけていく。
「・・私、、でいいの?」
黒尾「ふっ、当たり前。ともみしか目に入らなくて困ってる。」
眉を下げてクロが笑う。
黒尾「プロポーズの返事は?」
「そんなの"ハイ"に決まってる。」
私達はその日、初めて結ばれた。
愛を囁き、注いで、永遠を誓いながら…。