第27章 告白
そう言いかけた所でクロは身体を離すと、ぐっと顔を近づけて来た。
黒尾「言っとくケド、ともみの考えてるコトならお見通しだかんな?
"中途半端な気持ちでクロに甘えたら余計に傷つけちゃう"とか考えてんダロ?」
・・まさに考えてた。
気持ちを言い当てられ、顔が引き攣る。
「・・ハイ。その通りでございます…。」
黒尾「ハッ、正直で宜しい。つーかさ、来週、兵庫行くんだろ?」
「えっ?あ、うん。友達の結婚パーティーに呼ばれて…。」
黒尾「・・宮侑も来んの?」
「・・多分。」
私は小さく答え、視線を逸らした。
クロはふーん、、と不貞腐れたように呟くと、もう一度私を胸に閉じ込めた。
黒尾「・・じゃあ確かめて来いよ、ともみの気持ち。
5年も経ってんだ。アイツだって前とは違うんだ。
ともみだっていつまでも前に進めないのはしんどいだろ?」
先程よりも更に強く抱きしめられて、クロの気持ちが痛いほど伝わってきた。
私はクロのジャケットをギュッと掴むと広い胸の中で頷いた。
「・・うん、そうだね。・・気持ち確かめてくる。」
クロの言う通り、私も前に進まなくちゃ…