第24章 旅立ち
「あ、侑君っ!これ、プレゼント!」
侑「・・ん?」
侑君は身体を少し離して包みを受け取る。
「・・開けてみて?」
侑「えー、ホンマに用意してくれたん?ともみちゃんからプレゼントなんて嬉しいわ、、、何やろ?」
先程までの色っぽいオーラは身を顰めると、侑君はカサッと小さな包みに手を入れた。
侑「わっ!めっちゃ良いやん!キーリング?」
侑君の嬉しそうな顔にホッと胸を撫で下ろした。
「何にしたら良いか迷って…。このレザーの部分にイニシャル入ってるんだよ?」
侑「ん?A.M 、ホンマや!」
「ふふっ、実はコレ私もお揃いなんだ!」
私はパーカーの反対の方のポケットからお揃いのキーリングを取り出して見せた。
侑「ともみちゃんのもイニシャル入ってるやん!
てかこれって付き合って初めてのお揃いやんな?」
「・・・え?あーうん。」
スッと視線を逸らす。
侑君は「ん?」と何か勘づいたようで、
侑「・・・何か隠してるやろ?」
と身体を屈めて顔を覗き込んできた。