第23章 スポーツの秋。
佐々木「こ、これは目の保養やな…」
「そう、、だね…。」
逞しい身体に目がいってしまうのもあるけど、あまりの迫力に内心は怪我をしてしまうんじゃないかと不安でいっぱいだ。
グラウンドで砂埃を舞い上げ、上半身裸の男達が叫び、走り、身体を張る。
うちのクラスは、体格の良い男の子で守りを固め、治君や倫太郎のように動ける男の子が敵チームの棒を倒しにいく戦略をたてたようだ。
棒は全部で5本。
すでに2本が倒れ残りは3本。
うちのクラスもまだ残ってる…!
「キャーー‼︎治くーーん‼︎」
ファンクラブの子達の黄色い声援が上がった。
治君は仲間の背中を壁のように駆け上がるとガシッと敵チームの棒にしがみついた。
「っ!治君っ!」
佐々木「あっ!治君倒しそうやん‼︎いけいけー‼︎」
クラスの女子達も興奮気味に声を上げる。
私は首に掛けられたタオルをギュッと握り固唾を飲む。
お願いだから無茶しないで…!
手にはしっとりと汗が滲む。