第16章 番外編4
自分の部屋に戻り、クロと他愛のない話で盛り上がっているとドアの外から物音が聞こえた。
ドシッ
「?なんかドアの外から音がするんだけど、、」
クロ「はー?大丈夫かよ。つーか双子と一緒に住んでんだろ?危なくねーの?」
「危ない?」
クロ「色々と危ないでしょーが!ただでさえともみは無防備なトコあるし。
いいか?男を部屋に入れたり、男の部屋に入ったりすんのもダメだかんな?」
「・・クロ、心配症の父親みたい。」
クロ「そこは父親じゃなくて彼氏って言って欲しいんですケド。」
フフッと声を出して笑うと、
ドンッ
と、またドアから音が聞こえた。
「・・ちょっと見てくる…。」
通話中にしたまま、そっとドアに近づき手をノブに掛けた途端、
侑「わわっ‼︎」
治「ゔっ‼︎」
「っ⁈⁈」
ドアが勢いよく開き、双子がなだれ込んできた。
治君は侑君の下敷きにされ苦しそうに顔を歪めている…。
電話口からクロの心配そうな声が聞こえた。
クロ「なんかすげー音したけど、大丈夫か?」
「えーっと、、私は大丈夫…。」
視線を落とすと2人は目を泳がせて苦笑いを浮かべている。
侑「ちょっとサムと筋トレしててん…」
治「そ、そうなんよ。ツムを背中に乗せてほふく前進しとって…。」
「・・・へぇ。」
クロ「・・何か下手な言い訳が聞こえたんだケド。あー・・マジで心配。
ともみ?」
「ん?」
クロ「今度会った時、俺のモンって印、付けてイイ?」
「なっ‼︎///」
クロの低音で艶っぽい声に思わず赤面してしまう。
治「・・なんかともみちゃん赤くなってんで?」
侑「ただの幼馴染言うてたやんか!何で赤なんねん。」
クロ「ククッ、いいね期待通りの反応(笑)」
どうやらクロは私を使って、侑君と治君の反応を面白がっているようだ。
「クロ…からかいすぎ」
クロ「ククッ、悪かったって。でもさっきのは冗談にするつもりはねーぞ?」
「さっきのって…」
クロ「ん?さあね〜?じゃまたな!双子にもヨロシク〜」
ツーツーツー…。
クロに言い逃げされ、プッと頬を膨らませた。
そして電話のやり取りを聞いていた2人と目が合う。