第39章 抱きしめることが出来る奇跡 ☆
陣平くんとひとつになったとき、生きてる…って実感した。
おかしいよね。
こんなタイミングで、自分が無事だったことを認識するなんて。
けれど、きっと陣平くんも同じことを思ったと思う。
後ろからの挿入で、表情は見えなかったけれど、陣平くんは腰を打ちつけながらわたしの耳元で小さく名前を呼んだ。
何度も、何度も。
「っ…ミコト…っ…
ミコト…」
名前を呼ぶ声が少しだけ揺れている気がした。
「じんぺく…」
「っ…ん?」
「ちゃんと、ここにいるよ…?
陣平くんと、繋がってる…」
「っ…ぁあ…」
途切れ途切れにそう言うと陣平くんは噛み締めるように頷いて、わたしの腰を両手で押さえて腰を更に強く打ち付けた。
「あっ…ぁアッ」
「ミコト…っ…もう我慢できね…」
その言葉のすぐ後、陣平くんのモノがわたしのナカから抜かれて、代わりに熱い液体がお尻と背中にかかった感覚がした。
「っ…ぁ…つ…」
「ミコト…24時間365日、お前を手錠で繋いでおいていられたらいいのにな」
そう呟いた陣平くんは、わたしを後ろからぎゅっと抱きしめた。
やっぱり今日の陣平くんは何だか、らしくない。
それは陣平くんにとって、わたしが以前よりも特別な存在になっているという証拠だろうか?
彼が後ろから回した腕をぎゅっと掴みながら思った。
運命が決まる、あの11月7日まで
あと 364日
もう、1年を切っていた。
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