第22章 櫻井家+αの沖縄(どたばた)家族旅行!(前編)、の巻
「………翔くん?」
「………」
何時もだったら、眼が合えば必ずニッコリ微笑んでくれるのに
何故か難しい顔のままの翔くん
何だか、段々不安になってきた
(アレかな…さっき、僕だけ別の車に乗ったから、怒ってるのかな?///)
心配になって、訊いてみる
「あの……翔くん?……なんか、怒ってる?///」
「………怒ってなんかないよ」
(……怒ってるじゃん////)
明らかに不機嫌な翔くんの声
思わず、泣きそうになる
(どうしよう……僕が我が儘言って別の車なんかに乗るから…///)
「………着いた。降りるよ」
「……///」
目的の階にエレベーターが到着すると
翔くんが、僕の手を掴んで引っ張った
そのまま、無言で部屋に向かう
僕は、本当に泣きそうになっていて、涙を堪えるのに必死だった
部屋に到着すると、翔くんは荷物を乱暴に部屋に投げ入れて
その勢いのまま僕を抱き締めた
「しょ、翔くん…」
「……」
「しょ……きゃっ///」
翔くんは僕を抱き締めたまま玄関の戸に押し付けて
黙ってキスをした
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