第43章 我が家にヤツがやってきた!、の巻
(く、くそう…犬の分際で…)
俺は、ちゃっかり俺の愛しの智くんの膝の上に収まった茶色い物体(生後約3ヶ月のアプリコットカラーのトイプードル(♀))を横目で睨んだ
「…で、血統書はコレね。
まあ、繁殖する気がないならあんまり必要の無いもんですけど
あと、狂犬病の予防注射は毎年必ず受けて下さいね、これは義務ですから。
因みにこの子は一回目の注射はもう受けてありますからね」
納得の行かない顔で智くんの膝の上の物体(←普通にトイプードルの仔犬って言えや)を横目で見ている俺を、チラ見して
ニノが智くんに奴の血統書を手渡す
「ありがとうニノ
でも僕、犬とか飼うの初めてなんだけど大丈夫かなぁ…?///」
ニノから血統書を受け取った智くんが、ちょっと不安げに小首を傾げる
俺は、それを聞くと身を乗り出して言った
「そ、そうでしょう智くんっ!!
俺も犬だの猫だのって飼った経験が無いから止した方が良いよやっぱりっ!!!」(←笑)
「いや、大丈夫っすよ
この子、ちゃんと躾されてるし、トイプードルは頭が良くて毛も抜けにくくて、飼いやすい犬種っすから。」
「そうなんだ~///」
「い、いやでもっ…」
「はい、これトイプードルの飼い方のマニュアル本ね」
なんとか智くんに奴を引き取るのを止めさせようとする俺を押し退けて
ニノが、ニコニコ笑いながらバックから「可愛いトイプードルの育て方」と書かれた本を取り出し、智くんに手渡した