第17章 始まりの過去2
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「智君は、自分の魅力に、鈍感過ぎるんですよ」
僕は家に帰ると、事の顛末を教授に話した
教授は独り身で、大きな屋敷に一人で住んでたから、僕は教授の家に居候してた
「そんなの…」
僕は口を尖らせた
教授とは親子ぐらい年が離れてて
実際、子供の居ない教授は、僕の事を息子みたいに思ってたと思う
「智君は、若いし、こんなに綺麗なんですから、自由に恋愛して良いんですよ」
「もぅ……何処の世界に自分の恋人に浮気を進めるひとがいるんです?///」
僕の文句を、ははは、と眉を下げて笑いながら聞く教授
あぁ、この笑顔、好きだなぁって思う
凄くほっとする
……でも
「教授は、僕が他の誰かに取られても平気なの?///」
「平気じゃあ、有りませんけど、仕方ない、とは思いますよ。
君の様な素敵な人を、こんなオジサンが、独り占めしてるんですから
君がある日突然、僕の元を去っても
それはそれで、仕方ない。
そう、思いますよ」
そう言って、教授はまた優しく笑った
「そんな……僕は教授が一番好きだよ?一緒に居ちゃダメなの?///」
「勿論、駄目じゃ有りませんよ」
「…じゃあ、ここに居させて下さい///」
僕はそっと教授の腕に自分のそれを絡めた
「…教授…あの…///」
なんです?って教授が優しく僕を見る
「…あの…あのね……ちゅ……
………ちゅー……して?////」
教授は、また僕の大好きな笑顔を見せて
「君に、そんな風にお願いされて、断る人が居たら、見てみたいものです」
って言うと
優しく、優しく、キスをくれた
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