第38章 愛欲 ※
「――――――っ………!!」
シーツの真紅の色が更に濃くなり、染みをつくる。ナナは時折ビクッと身体を震わせるが、落ち着くまで待ってやれるほど、余裕はなかった。
ぐったりとするナナの脚を開き、そこに自身を擦りつける。
「――――挿れるぞ。……痛かったら、言え………多分、やめられねえけどな………っ……!」
唇を半開きにしてはぁはぁと呼吸を乱していたナナが、一瞬びく、と硬直したように見えたが、構わずナナの最奥まで隙間なく突き入ると、ナナの体内は俺を拒むように収縮した。
「ぁああ………っ…………!」
「…………っ……くそ、狭いな………!」
熱い身体を裂くように埋めるその快感は、挿れただけでこっちが飛びそうだ。なんとか耐えながら、腰を引いては打ち付けると、その度にナナは律動に合わせて喘ぐ。
「――――ナナ………、ナナ………っ………!」
もっと体温を、肌を感じたい。覆いかぶさって唇を重ねると、ナナは控えめにそれに応えた。しばらく舌を絡めて、吸い合って、名残惜しくその唇を離すと、たまらず心の奥底からその言葉が漏れ出る。
「―――――ナナ、……たまん、ねぇ……っ。」
「……………。」
「お前が可愛くて…、愛おしくて、仕方ねぇんだよ。―――――離れるなよ、二度と。」
強く強くその身体を抱くと、ナナは小さく答えた。
「―――――はい、リヴァイさん………。」
ナナの目から涙が一筋零れる。
指でそれをすくって、身体を起こしてまた激しく抜き差ししながらナナの中をかき乱す。