第114章 日々 ※
「――――愛してるよ、ナナ……これ以上の言葉が見つからない。」
「わ……わたし……も、……あぅっ、んっ、やぁっ……!…っ……あ、あいして……る………。」
「ああ。わかってる。」
「…………いっしょに、いさせてくれて……あり…あと………エルヴィ、ン………。」
快感に晒され過ぎたのか、いつもの意志の強い瞳は虚ろで色欲に冒されていて、呂律も回っていない。
ナナが天然で俺を煽るのは最たる特技だ。
一気に余裕をかっさらわれて、急激に絶頂感が沸く。
「――――共に果てようか、ナナ。」
「……うん、うれし…い…………。」
激しく最奥を貫いてナナを揺さぶると、ナナの喘ぎ声がか細く細切れに、吐息とともに発せられて――――、その指が、俺を求めるように宙を彷徨う。
「――――生きてる……いま、わたしたち………。」
「――――ああ……っ………次は……っ……帰ったら―――――また、その生を確かめあおうな、ナナ――――……。」
彷徨うナナの指に指を絡めて、ぎゅっとお互いの身体を繋ぎ合わせて―――――
溶ける体温と鼓動と混ざり合う汗の中、この腕にかけがえのない存在を抱いて――――明け方に幸せな眠りについた。