第2章 ごろり
ひょい
ぎゅむ
「かわい~··」
···ふにっ。
(柔らかいのが当たる···之は太宰に言わないでおくか)
俺だけの願いだからな
☆☆☆
すん
すんすんすん
「匂う」
「えっ?!」
「天音から犬の匂いがする」
「あー··織田作さんとお話してるからかな?」
「織田作···仲良いのか?」
「太宰さんのお友達であり私の先生だからね」
「僕は?」
「芥川くんは私の初めてのお友達」
「嬉しい」
ーーーー····
すたすた
(そんなに匂うのかな?太宰さんは慣れてるからかそこまで異様に言う訳じゃないが···でも···織田作さんと会った後の夜は···ちょっと···いじわるなんだよな)
「天音」
びくっ
「ひょー!」
「驚かせてすまないな」
「あっ織田作さん、どうされましたか?」