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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第8章 東京卍リベンジャーズ・乾青宗




『……ぁ…の………何か私…悪いこと言っちゃいましたか?』

「…?…」


乾が我にかえると
レイナが心配そうに顔を覗き込んでいた


「……ぁ……いや…………ちょっと考えごとしてただけ……ゴメンね…」

『……』


笑ってごまかした乾に
レイナは右手を差し出して言った


『…乾さん?』

「?」

『……もし…良かったら………家まで…手、繋ぎませんか?』

「……ぇ…」

『…………ぁ……でも……ごめんなさい……嫌だったらいいんです…』

「……」

『……なんか…乾さんが寂しそうに見えたから…………すみません、変なこと言って……今の…忘れてください…』


慌てた様子で顔の前でパタパタと振り出したレイナの手を
乾はパッと掴んだ



小さな手に自分の手のひらを合わせて
そっと包むように握る


『……ぁ…』

「……」

『………っ…スミマセン…………私の手…冷たいですよね…』

「…ううん」


乾は繋いだ手を自分のポケットの中へ突っ込んだ


「……すごく…あったかいよ…」








それから2人は

ポツリポツリ話をしながら小雪が舞う夜道をゆっくりと歩いた







10分程で
レイナが一人暮らしをしているマンションの前に着いた


『……ぁ……あの………こんな所まで送ってくださって……本当にどうもありがとうございました』

「そんなの気にしないで。…それじゃ」

『……ぁ……はい。……おやすみなさい…』

「うん、おやすみ」


歩き出した乾に
レイナが声を掛けた


『あ、乾さん…メリークリスマス♪』


乾は歩きながら振り返り
微笑んで小さく手を上げた






来た道をひとり帰っていく
乾の心の中はいつの間にかポカポカとあたたかくなっていた






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