【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第36章 ドS男の過去 ☆
零にめちゃくちゃに抱かれた後、ようやくプロジェクターの電源を切って、壁に写っていた藤さんを消してくれた零。
ホッと胸を撫で下ろすも、わたしの身体はもう使い物にならない。
零に溶かされて、力が全然入らなくなってる。
「リラ…」
くて…とベッドに身体を預けていると、零の腕が後ろから伸びてきて、わたしの身体を包んだ。
「零って、ヤキモチ妬きだったんだね」
「そうだよ?
リラが他の男の名前を呼ぶだけで、仕事が手につかなくなる」
そう言って、後ろから頬にキスをすると、ゆっくりとわたしの手を握る。
「首輪、つけたいなぁ…リラに。
手錠でもいいかな」
「どっちもやだよ…」
「もしくは、この部屋に閉じ込めておきたい。」
ポツリとそう溢し、零はわたしの背中におでこをつけてぎゅっと抱きついてくる。
可愛い…
さっきまであんなに無茶苦茶な意地悪してたのに、途端に子供みたいに甘えてくるんだもん…
「心配しなくても、わたしは零しか見てないよ?」
「…藤さんと仲直りしたーって喜んでいたくせに?」
「あ、あれは、コラボがうまく行くからそう言っただけで、好きとかじゃないよ!」
「ふうん」
慌てて否定するけど、零は面白くなさそうに口を尖らせた。
拗ねてる零が、また可愛い…
わたしはゆっくりと身体を零の方へ向けた。
「零だけだよ?
信じてもらえない?」
じっと上目遣いで零の目を見つめながらそう聞くと、零ははぁあ…と深いため息を吐きながら言う。
「卑怯だ…その顔…」
「だめ?」
「…ううん。好きだ…」
観念したように片眉を下げて笑う零は、ゆっくりとわたしに唇を重ねた。
ふたつの唇が何度も重なり、わたしはまた零の胸の中に飛び込んだ。
好きだと何度も心の中で唱えながら。
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