第124章 クグラの誕生日 その二

クグラ「……イナミ。俺の為に作ってくれたんだな。」
クグラはイナミの頭を撫でた。
イナミ「ゔぅっ…。」
クグラ「ありがとう。」
そう言うとクグラはイナミの作った腕輪を着けた。
クグラ「どうだ？似合ってるか？？」
「わ〜！似合ってる〜！ねぇ、イナミ？ママがあげたのよりずっとパパに似合ってるじゃない！」
イナミ「………。」
クグラ「これ…パパが貰ってもいいだろ？」
イナミ「……そんなに欲しいなら…あげてもいいけど。」
クグラ「よし！いただきっ！大事にするからな！」
ヒキツ「パパ！ヒーの絵も大事にしてよ？」
トミテ「おでのもだからな！」
クグラ「もちろんだ。お前らからの贈り物も大事にするぜ！……つーか、腹減ったな」
「じゃぁ、そろそろご飯にしますか！」
全員クグラにプレゼントを渡した後、みんなで夕飯を食べイナミの機嫌も徐々に直っていった。

そして夜、今日は特別に子供達とは別室で二人きりで夜を過ごすことにした。
クグラ「今日は涼子と子供らから贈り物貰えてスゲー嬉しかったぞ。」
「そりゃぁよかった！てか、何気にイナミが一番力入れてたっぽいよね！」
クグラ「そうだな。つーか…涼子とイナミって親子だよなぁ。」
「ん？そりゃそうでしょ？」
クグラ「二人とも贈り物に腕輪選ぶしさ…なんつーか…趣味もそっくりだし…。」
涼子の選んだ腕輪とイナミの手作りした腕輪はどことなく同じような雰囲気のデザインで正直センスがいいとは言えなかった。
「それともぅ一つ迷ってたのがあったんだけどね〜。ヨルナミさんにそれよりこっちの方がいいだろうって勧められたのよ。」
クグラ「は！？なんでヨルナミが出てくるんだよ！？」
「スズクラで買い物してたらたまたまヨルナミさんに会ってどっちがクグラに似合うか見立ててもらったの！それだけよ！」
クグラ「それだけならいいんだけどよ。(もぅ一つのは相当悪趣味だったんだろうなぁ…。)ヨルナミって美形だからちょっと不安になった。」
「私が大好きなのはクグラだけだよ？」
クグラ「じゃぁ…涼子からチューしろ。」
「はいはい。」
涼子はクグラに口付けた。
クグラ「涼子…今日はありがとな。…愛してる。」
「私も愛してるよ。」
そして二人は夫婦水入らずで一晩過ごしたのである。