第56章 ホグズミード村
「苦しい…」
両方の肘おきに座った双子たちのせいで、ソファーはギシギシと嫌な音を立てていた。
「ああ、ミラ、また前髪が伸びてきたね」
フレッドがミラの前髪をサラッと手で掬って、親指でそれをいじりだした。
「君の瞳が見えなくなるんて、僕たち耐えられないよ」と、フレッドは悲劇的に話し出した。
「はいはい」
「おお、フレッド。彼女には何にも響いていないぞ」
ジョージも周りが悲しむような、わざとらしい声を出して話し出した。
「あのスリザリンたちよりかなりイけてると思ったんだけどなぁ」
「この間、通路に足滑りの呪いをかけたのは君だろう?」
「なんのことだか」
「悪い子だなぁ、プリンセス」
「プリンセスじゃない」
「ああ、失礼。お嬢様?」
「もう!」
ミラは抜け出そうと体を起こそうとしたが、双子が両方からガッチリと腕に力を入れているせいで、抜け出すことはできなかった。
「ジニー、なんとか言ってよこの二人に」
「からかいすぎよ、二人とも。私のお姉さまから離れて」
ミラはジニーをジットリと見ると、ジニーはチロりと可愛い舌の覗かせていた。
「ジニー…」
「おお、すまない我が妹よ!俺たちは別に君の”お姉さま”を取るつもりなんかなかったんだ!」
「それじゃあ俺たちは行くとしよう。ジニーの”お姉さま”から呪いをもらう前にね」
双子は二人を解放すると、クスクス笑って談話室から出て行ってしまった。