• テキストサイズ

~セーラー服と銀八先生~ 銀魂3Z沿い小説

第4章 【第三講 後半】そして棒倒し……


 全校生徒、全保護者、全教員が凍りついた。
 元からこの大乱闘で凍りついていたのだが、さらに別の要因が働いて凍りついた。
 やがて、一斉に走り出す。

「キャアアア!!」
「ウワァァァ!!」

 逃げ惑う人々。
 たかがヤンキー同士の抗争で、こんなパニック映画のような事態は引き起こされない。
 人々を恐怖の渦へと巻きこんでいる原因は、高杉にも、神威にもない。

「何よ、アレー!!」

 ○○も思わず声を荒げる程の非常事態。
 ハタ校長が、暴れていた。正確には、ハタ校長が作らせたMVPの賞品、全長十メートルはあろうかという、ハタ校長を象った巨大なロボット。
 それが突然動き出し、人々を踏み潰さんとしている。

「勘弁してくれよな」
「銀八先生!」

 銀八ら教師陣、さらには土方と高杉、神威までもが集結する。
 最早、棒倒しどころでも、体育祭どころでも、乱闘どころでもない。
 止める方法を口々に出し合う中、さっさと避難しようと銀八は言う。

「ちょっと、離して下さい」

 銀八は○○の二の腕を掴んでいた。

「一緒に逃げんだよ。俺と○○の逃避行だよ」
「逃避行って、意味が違ってきますけど」

 逃避はしても、銀八と共に逃避行をする気はさらさらない。
 ○○は銀八の腕を振り払う。

「待ちな。逃避も逃避行もさせやしないよ」

 ○○と銀八は声の方に目を向ける。そこに立っていたのは理事長、お登勢。
/ 226ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp