第181章 自己肯定感⦅宿儺 現パロ 高専学生設定⦆
ザシュー…
呪霊の体が裂け、なな の目の前で灰のように散っていった。
「ケヒッ。弱いな」
呪霊を祓った宿儺が笑った。
『ありがとう、宿儺』
パワーバランスの関係で宿儺と なな はペアで組む事が多かった。
『……宿儺にばっかり負担かけて、私…弱いよね………』
新田の車を待つ間、地面に隣同士に座り なな は宿儺に謝った。
「なな 、お前は自己肯定感が低すぎる」
はぁ、とため息をついて宿儺は続けた。
「そもそも術式は生まれ持ったものであろう。術式を持たずに生まれる者もある。その術式を使い、いかに強くなるか。それが術師として大切な事ではないか?」
『……………』
「任務が多い事について謝らなければならないのは俺の方だ」
『え?』
宿儺の言葉に なな は首を傾げた。
「ケヒッ。気付いていないのか?
こんなに任務が多いのは上層部による嫌がさせだ」
上層部が五条にしている事と同じだ、と宿儺は言った。
「なな は俺とペアでなければこんなに任務も多くなかっただろうし、怖い思いをする事もなかった」
すまない、と宿儺は なな に謝った。
『謝らないで。 私は宿儺とペアで嬉しい』
へにゃ、と笑う なな を見、宿儺は驚いてから ふ と優しく笑った。
「お前はまだ強くなれる。
せいぜい頑張れ」
ぽんぽん、と頭を撫でられ なな は頬を染めた。
「そのためには まず自己肯定感を高めなければな」
『でも、』