第152章 歌⦅宿儺 現パロ⦆
なな が音楽を聴いていると宿儺がやって来た。
「何を聴いているんだ?」
『最近ボカロにハマってるんだ♪』
イヤホンからはキーの高い歌声が流れている。
『中毒性があるんだよねぇ、つい口ずさんじゃうって言うか』
なな は苦笑した。
☆ ☆ ☆
それから数日後、宿儺が鼻歌を唄っていたのを聴いた なな は『珍しい』と聞き耳を立てていると、なな が聴かせた曲だった。
『宿儺もハマったの?』
にやにやしながら宿儺に話しかけると、宿儺は そっぽを向いたが、なな は『宿儺の歌声聴きたい』と言い出し、宿儺は ため息をついてサビの部分だけ唄った。
原曲キーより低い宿儺の声で響く歌声。
男性ならではの低い音域なのだが、ずっと聴いて居たくなるような心地よさがある。
もともとの歌の上手さもあるのだろうが、歌声に艶っぽさを感じ なな は ぽーっと宿儺を見た。
歌い終わると宿儺は恥ずかしそうに「もう歌わん」と言った。
『宿儺 歌上手いね、また聴かせて♪』
にこにこしながら そう言う なな に、宿儺は照れたように「お前だけならな」と口元を隠した。
『やったぁ♪ 今度ゆっくりカラオケ行こうね♪』
*おわり*