第117章 バレンタイン⦅宿儺 現パロ⦆
今日はバレンタイン。
宿儺はいつも通りだったが、双子の弟の悠仁の方は そわそわ していた。
虎「誰かチョコくれるかなぁ♪」
宿「知るか。興味無いわ」
学校の下駄箱を開けると、宿儺の下駄箱の中には数個のチョコが入っていた。
虎「あー! チョコ! いいなぁ!!」
甘い物が好きでは無い宿儺は無表情のまま、眉間に皺を寄せた。
宿「……………。お前にやる……」
虎「え? いいの?」
宿「そもそも下駄箱の中に入っていたチョコなど俺には食えん」
チョコを取り出し、弟の悠仁に渡す。
虎「箱の中に入ってるんだし、別に直チョコじゃないから俺は平気だけどなぁ」
衛生概念が違う双子だ。
少々潔癖性が入っている宿儺に下駄箱チョコは無理だ。
何でも食べる悠仁は下駄箱チョコでも全然平気。
2人で なんやかんや言いながら教室に着き、自分たちの席に着く。
『2人とも おはよー♪』
なな が声をかけ、2人にチョコを渡す。
『はい、チョコだよ♪
もう誰かからもらった?』
パァッ、と明るい表情で なな からチョコを受け取る悠仁。
虎「宿儺は下駄箱に何個か入ってたけど、俺は なな からもらったのが今日はじめて」
『案外机の中とかに入ってるんじゃない?』
なな の言葉に「マヂ?」と言いながら自分の机の中身を確認する虎杖。
虎「…………」
『⦅無かったのね⦆ ………………。
宿儺のは甘さ控えめのチョコだよ♪』
宿「そぅか。礼を言う」