第111章 マインドコントロール⦅宿儺 現パロ⦆
「なな 、俺だけはお前の味方だ」
ー 優しいコトバを何度もかけてやれば良い。
宿儺は優しく なな の頭を撫でた。
「俺が守ってやる。お前はココに居れば良いのだ」
ー 何度も優しくしてやれば、味方は自分だけだと思い込む。
宿儺の胸に顔を埋め、なな はコクンと頷いた。
その様子を見て宿儺は黒く笑った。
「なな 、何かあったら俺に言うのだぞ?」
ー 自分に依存させるなら外部との交流を絶つのが手っ取り早い。
なな の顎をクイと持ち上げ、自分と視線を合わせ そう言った。
『宿儺…』
なな の瞳には宿儺が映った。
ー 依存させられたかなど目を見れば分かる。
宿儺はケヒと笑い、なな を優しく抱きしめた。
「俺は なな の全てを愛している。なな も そうだろう?」
ー自己肯定感の低い者は一度依存すると相手にココロが奪われやすい。
宿儺に問われ、なな は うん と頷いた。
「言葉にして言わぬと伝わらぬ。
ちゃんと自分の言葉で言うのだ」
ー あえて自分のコトバで言わせる事で、自分の意思だと思い込ませる。
そう言って 言葉を促す宿儺に、なな は宿儺を見て伝えた。
『愛してる。ココロもカラダも全部 宿儺にあげる』
宿儺はケヒヒと満足そうに笑った。
***おわり***