第79章 不良?⦅宿儺 現パロ⦆
「なな ってば、よくあんな強面の宿儺に普通に話しかけられるよね」
「いくら幼馴染みでも、うちらもう高校生だよ?
怖いとか思わないの??」
『何で怖がるの?』
なな は友人の質問に質問で返した。
「だって見るからに不良じゃん。それに、いつも眉間に皺寄せてるし」
『目が悪いからね。メガネかコンタクト勧めてるんだけど、面倒くさいんだって』
何もしらない友人に、そう教えてあげる。
「でもさぁ、なんか近寄り難い感じ」
苦笑いしながら別の友人が そう言った。
『そぅかな?』
友人たちの何気ない言葉に、なな は⦅怖いなら気にしなきゃいいのに⦆と思ったが、いつも通り笑顔で対応した。
『宿儺は不良っぽく見えるけど、お酒もタバコも絶対しないよ。おじぃちゃんとの約束だから』
分かれ道。
それぞれ手を振りながら、自分たちの自宅の方へ歩いて行く。
なな も自宅へ向かっていると、ピンク色の髪を立てた長身がコンビニ袋を手にぶら下げて向かいから歩いてきた。
隣同士のため、近くまで行くと宿儺は口に白い棒を咥えていた。
『宿儺?』
驚いて宿儺に声をかける なな に、宿儺は「ん?」と なな を見た。
『…いつから タバコ吸うようになったの?
おじぃちゃんとの約束は??』
なな は残念そうな声で、少しだけ宿儺を見て、視線を落とした。
『……宿儺が おじぃちゃんとの約束を破ってまでタバコ吸うとは思わなかった…』