第55章 頭ぽんぽん⦅五条ver⦆
年齢が 一回りも違えば五条からしたら "子ども" だろう。
それが もどかしい。
『ねぇ、五条センセー 今度はいつ帰って来るの?』
五「ん~、明後日くらいかなぁ」
いつもの優しい笑顔で答える五条に、なな は『そっか…』と呟いた。
五「なな はホント寂しがりだねぇ」
なな の頭を よしよし と撫でる。
それは兄妹のような、従姉妹のような態度。
『…子ども扱いしないでよ』
ぷくっ、と頬を膨らませて怒ってみせるが、五条は「ゴメン、ゴメン♪」と笑う。
五「じゃあ行ってくるね♪
恵や悠仁、野薔薇に よろしく♪」
片手をあげ、高専の敷地を出ていく五条の後ろ姿を なな は見送った。
『ケガしないでね』
小さくなる背中に なな は小さく呟いた。
*おわり*